☆Friend&ship☆-償いの吸血鬼と罪深き種族の運命-



「L君?!L君!!」

「いたかゼロ!!」

「いません、もう一度自室を探してみます!」

「お兄ちゃんいましたか?!」

「いない!!お前は甲板行け、モニターで確認してみる!」

悲鳴のような叫びをあげて、ウィングは走った。

大樹の中の階段を駆け上り、置き手紙を握りしめる。


【探さないで下さい。
もう二度と会うことはありません。
ごめんなさい。さようなら。】


「クッソあの馬鹿!!」

頭の中に、感情を殺したように泣くホセが浮かぶ。

手を振って居なくなる。

崖から、真っ逆さまに落ちてく…

「ああもうあの野郎!!」

走れ、走れ。

操縦室について、ウィングはすぐさま船内の生体探査機を立ち上げる。


ホセらしき影はない。


考えられるのは三つ。

なんとかこれを誤魔化して船内にいるか。

船を出して何所かに行ったか。

飛び降りて死んだか…


「クッソ!!!」

ウィングは手元の機械を思いっきり叩いた。

丈夫すぎてそれはビクともしなかった。


まるでホセの心のように。


響きもしない。