「ウィン、グ。」
「んん〜?」
今度はペガサスの翼を撫でながら、ウィングは答えた。
「アクアに、会う。」
独り言のように言ったホセに、ニヤッとしながらウィングは頷いた。
「いいぜ。」
立ち上がって最後に鬣(たてがみ)を撫でてやると、ペガは嬉しそうに嘶(いなな)く。
ユニはともかく、ペガは結構ウィングに対し好意的だ。
「じゃあな、コルピックラーニン。」
子ウサギに手を振り、ホセも立ち上がる。
「…なにその名前…つかよく覚えてんな。」
「覚えてるさ、当然だろう。あれがコルピックラーニン、あっちがカルカッタジスキル、隣がケトーニャコムッチック、その次が」
「わーったわーった今度聞くからちょい黙れ。」
ウィングは言って、ホセをクイと引っ張った。
「行くぞ。」
二人は歩き出す。
無駄になげーよあの足。
スマートに歩きやがって。
内心毒吐きながらウィングは歩く。
早足になるのは癪なので、大股で。
「待って、ウィング、速い…」
遂に走り出しながらホセが言った。
ウィングは振り返って足を止める。
「…なんか、怒って…」
「怒ってねーよ。お前の足がなげーのが悪い。」
ウィングはそう言って、ゆっくり歩き出した。
ホセは黙ってついて来た。


