「はぁっ、はぁっ、はぁっ…」
目の前には暗く細い通路。
肩は恐らく入らないと踏んで、ガチャガチャ言わせながら左腕を外す。
それを口に咥えて、ずりずり体を引きずりながらその排気口に体を押し込んだ。
「…此処ですね。」
上手くファンを外しながら、近くのパイプにくくり付けた合金のロープをくい、と引く。
解けないのを確認して、それに体を預けて空いた穴から下に降り、空中で外した腕を取り付ける。
「…はぁ。」
地面スレスレで止まり、囚われていた少女を誘った。
「クラウンさん、私です。来て下さい…此処から出ましょう。」
「…」
クラウンの目の前に現れたのは、グレーかかった髪の疲れ切ったような青年。
ホセの勤める研究所の先輩であり世話係であるゼロ=ブライドだった。


