色々起きて疲れすぎて、その晩アクアは泥のように眠った。
「…ジュエル様…」
元気だろうか、確か天界に勝手に人を送るのは重罪の筈。
逃げているのだろうか、自分も追われるのだろうか。
そもそもジュエル様は何故こんなことを?
…邪魔、だったのかな。
幾重にも不安と疑問が重なり、アクアは眠りながら涙を流した。
一緒に飛ばされた同じ奴隷のローズもいるかと思ったが、此処では独り。
「…私…寂しい…」
懐かしい、ジュエル様の香り。
綺麗な宝石のような瞳。
真珠のように美しい肌。
頼りになって逞しかった表情。
優しく頭を撫でてくれる手。
いつも私を守ってくれた背中。
全てがアクアの記憶にあって、最後の笑顔すら鮮明に活きていた。
「…何処…ジュエル様…」
ポロポロと泣きながら、アクアは深い深い眠りに堕ちた。


