「ウィング…」
部屋から出ると、アクアがウィングに話しかけた。
「お兄ちゃん、大丈夫ですか?」
「熱出した。ったく面倒くせー奴だよ。」
ウィングは言いながら髪をガサガサ動かす。
「大丈夫、ですか?」
「大丈夫だよ。気にすんな。」
「ウィングがですよ。」
アクアの言葉に、ウィングは足を止めた。
「やたらセンチメンタルですから。」
「…そう?」
「はい。」
いつもなら楽しく面白くじゃないですか。
こんなにビックリマークが少ない会話初めてですよ。
「何だそれ…俺お前ん中で一体何なの。」
冗談交じりにウィングは言ったが、アクアは真面目な顔でこう言った。
「私の癒しですよ。」
「は?俺はケサランパサランかよ?」
「だから、そういうところですよ…その空気読まないギャグ好きです。」
「…」
「空気読めないの気にすることないです、人の気持ち理解できないのも自分のこと責めるようなことじゃないです。」
ウィングって、ただ不器用なだけだと思うんです。
本当は優しいと思いますよ、私は。
だって、貴方はいつも私の欲しい言葉をくれますから。
「…違うよ。」
優しいのはお前だ。
「ありがとな、アクア。」
俺の欲しい言葉をくれる。
やっぱり俺は。
お前が好きだよ、アクア。
お前がキングを好きだったのは知ってるし分かってるけど。
ううん今でも好きなのは知ってるけど。
俺が辛い時、側でお前が泣いてくれるくらいには仲良くなりたい。
「トランプしませんか?」
ニコ、と笑ったアクアにウィングは頷いた。


