☆Friend&ship☆-償いの吸血鬼と罪深き種族の運命-



「待ってください!!」

逃げるしかなかった。


能力を駆使してクラウンは走った。


クラウンの能力は宇宙系、つまり人口の星を自由に操れる。

普通の星も操れるが、大きく体力を消費し、また生物や人工物は操れない。

小さな惑星や恒星を創り、その引力を利用して飛び回る。

飛んでくる水の礫は激しく、クラウンは目を細めて呻く。


「アクア!」

と、突然二者の間に壁ができた。

ヒヤリと冷気を放つその氷の壁越しに、ホセはクラウンに向かって叫ぶ。

「逃げろ!!」

アクアとウィングを同時に相手して、ホセはそれでも常に強者。

ウィングは舌打って、遥か上空まで飛び上がる。

「逃すなアクア、キングの仇を取るんだろ!!凍ってるからには水だ、気合いで操れ!!」

「無茶言わないで下さい、力量も何もかも劣ってるのに!しかも私操れるのは純粋な水なんです!!酸化水素だけです!!!!窒素無理!なんでか分かんないけど絶対零度超えてる!人知上回ってる!!!宇宙の神秘さすがお兄ちゃん!!」

「ちょっと黙ってろ!そして理数系苦手設定どうした!!」

「暗記系はパーフェクツ!」

「できないの数学だけかよ!」

「技術家庭科ちょい厳しいです!!」

「知らねーよ!!!」

上昇するウィングとほぼ同速度で冷たい炎は氷の壁を駆け上がる。

空気すら凍らせるその炎は、強固な壁を何処までも高く築き上げる。

「っち!」

クラウンはただ走り続け、遂にその姿は見えなくなった。