結局外で夜を明かした二人は、そのまま河原まで行って朝食を摂る。
「ホセ、これはどうすればいいの?」
「そっちに刺してくれるか。」
珍しく並んで魚を捌くホセ。
クラウンは言われた通り右から左へ捌かれていく魚に串を通していく。
「…平気か?」
不意に投げかけられたクエスチョンマーク付きの質問に、クラウンは手が止まった。
「え?」
「いや…魚の内臓とか。苦手な子多いだろ。」
「!」
なぜか始まった女の子扱いに、クラウンは首を傾げる。
「え、平気、だけど…」
待ってここは女子として怖いと言っておくべき?
どうすればいいんだろう?
え?
女の子扱いとかまともにされたことないからわかんないよ?!
「どうした。ほら溜まってる。…難しいか。」
「えっ!そんなことないよ!!」
「そうか。」
無理するなよ、とホセは言ってちょっとだけ笑った。
「どうしたの?なんか嬉しそう…」
「今はちょっと黙ってもらってるんだ、お前といるのにローテンションじゃ嫌なんだろ?」
「うん…そうだけど…ホセこそなんか無理してない?」
「…これで終わりだ、焼くぞ。」
「え、う、うん。」
手早く焼きあげると、そのままクラウンに渡す。
ホセは一本も食べずに、余ったのを干物にするべく開きだした。
「…ううん、駄目だよホセ食べなよ?」
「…」
「ホセ?」
「…」
「聞こえないふりでしょ?」
「…」
「ホセー?残しておくよ?」
「…全部食えよ。」
ゆらり、とホセはこちらを振り向いた。
「俺は水浴びだ。」
「?」
「水浴びだ。」
おもむろに河原に立って、ホセはそういった。
こちらに背中を向けて上半身だけ捻ると、黒く笑んでこう言う。
「さて、サービスタイム。」
「!!!?」
クラウンは慌てて両目を覆った。


