☆Friend&ship☆-償いの吸血鬼と罪深き種族の運命-



「…ラウンさん、クラウンさん!!」

「ん…?」

目覚めたのは、洞窟の中だった。

「お身体はいかがですか?」

「…誰?」

「ゼロです、L君に貴女を探せと言われました。」

「…キングは?」

そう聞くと、ゼロは答えずらそうに俯いた。

「キングさんは、もう…」

「…」

上半身を起こすと、ゼロは肩を支えてくれた。


相変わらず酷い隈だ。

メイクでもしているんじゃないだろうかといつも思う。

肌は褐色で、髪はグレーの混じった黒。

全体に細長いせいで、どこか爬虫類を思わせる。


「クラウンさん?今凄く失礼なこと考えませんでしたか?」

「ううん。っていうかゼロはなんでここに…」

「L君に頼まれました。もう三週間も前です。」

「三週間?」

「ええ、ずっと眠っていました。酷い傷でしたよ。」

ゼロは微笑んでそういった。

ゼロは何をしても疲れきって見える。

「じゃあ、私は帰ります。L君がもうすぐ戻ってくるはずですから。」

「ホセもいるの?」

「ええ。起きた時に一人ぼっちじゃ不安になってしまうだろうから、そばにいろと。」

「…そう、なんだ。」

ホセは優しい。

いつも、いつも優しい。

「クラウンさん、一つ、お聞きしても構いませんか?」

「何を?」

「貴女がショックを受けているのは承知の上です、でもL君のこともどうか気にかけてあげて下さい。」

「え?」

「貴女が寝ている間、彼は吸血鬼化したまま殺戮を繰り返しました、ショックが収まったのはつい最近です。」

「え…?」

殺戮を?

ホセが?

「貴女を探しに行ったっきり、お前も来いと言われてそのまま音信不通でしたが…一週間前に保護しました。もう精神状態もボロボロで、それでも貴女のそばにいろと…」

「…そうなんだ。」

「じゃあ、私はこれで。さようなら、御大事にして下さいね。」

ニコ、としてゼロはいなくなった。