「さてさて。」
キングは白衣を脱ぎ去る、死の冷気が立ち込める。
相手もそれとほぼ同時に飛び上がった。
「絶対支配。」
ガチャン、とキングの体は半拘束を受ける。
あたりにさざめく死の気配。
死は闇となり地を這い、敵も味方もなく襲いかかる。
「夜露。」
「逆三角形…」
無理矢理に重力によって捻じ曲げられた死の冷気は、空中に霧散する。
重力を操り、惑星を支配する。
「私は負けない。」
負けるわけには行かない。
死と死がぶつかる戦場には、まさに地獄絵図が広がっていた。
草木は枯れて、空は赤い血を流す。
無理矢理だ、何もかもが暴力的。
相手は疲れを見せない、明らかに前とは違う。
命懸けの攻防は、互角の強さ。
いや、僅かに押されてくる…
剣を酷使する両腕は、ちぎれそうなほど痛い。
目眩がする、何度も視界が暗転しかける。
精神はただでさえ不安定なのに、憎み続けた力で破壊を繰り返す内、だんだんと意識が薄れていく。
もう疲れた。
酷使した体が痛い。
飛んできた冷気を防ぎきれず、左足を失って倒れる。
身体中が痛い。
ついキングが支配から外れた。
幾つもの冷気がナイフとなって体を刺す。
「っ…クラウン!!」
両腕で頭を庇って転がる、そんな防御意味はないと知っていても。
___はははははっ!!!!
あいつの叫びがこだまする、あの悪魔の笑い声。
時間がゆっくりと止まりだす。
あれ?
これって走馬灯?
フラッシュバックする、今まで生きてきた時間が。
巻き戻される…
___もう嫌
___お願い助けて…
聞き慣れた悲鳴と共に目を開いてみれば、視界が赤く染まった。


