☆Friend&ship☆-償いの吸血鬼と罪深き種族の運命-



小さな田舎の星に降り立って、クラウンとキングは歩き出した。

「とりあえず、飯か?」

「…私お腹空いてない。」

目立つ金髪はフードの中に突っ込み、顔も隠している。

キングとしてはちゃんと性別変えて欲しかったが、クラウンが大きなフードを被ったので深くは触れなかった。

「クラウン、こっち。」

「うん。」

クイ、と腕を引くとクラウンは大人しく従った。

その声はひどく湿っぽくて、やっぱショックすぎたんだなと、キングは今更のように思った。


「んーじゃーね、そこにあるのふたーつ、よろ。」

「はいよ。」

サンドウィッチをたべさせると、キングは立ち上がった。

「ごちそうさま。」

「おお。ただにいちゃん、もうちょっといておくれよ。」

「は?何で?」

不思議そうにキングは言った。

「僕がいるからだよ。」

「っ!?」

「二番、君…!」

「へへ、今度はやられない…!」

にたあと、鮮やかな金髪をした少年は微笑んだ。



___無いよ?聞きたいなら教えたげるけどさ、2番って名前カナ?偽善者さん。

___僕は全てを知ってるんだよね?君は何にも知らないでしょ?知ろうともしなかったでしょ?あの地下牢で飼育されてた可哀想なモルモット達なんてなぁ?

___死ぬほど辛い実験を死ぬほど受けさせられてさ、自殺防止のいろーんな機械を身体中に繋がれてさ。

___僕の双子の妹はね、あいつらの傀儡になっちゃったんだ。それから数日後に妹は死んだんだ。何故だか知ってる?

___宮殿で育った君に分かるかな?奴等の目がどれほど軽蔑的か。僕は実験動物以外の何物でもなかったんだ。

___先に壊れた妹のかわりに、僕が実験動物になってからというもの、僕は憎み続けた。僕らの仲間入りを永遠にしない御娘と、妹を殺した死神をなあ…

___僕は成功だよ、死神を殺す力を手に入れたんだから…!!


「?こいつは…?」

「シルンとホセを殺した奴。死の夢術を持ってるの。」

「ふぅん?」

「会いたかったよ死神パンドラ。妹を殺してのうのうと…!」

告げられた自分の本名に、キングは顔をしかめた。

「襲いかかってきたんだから正当防衛だろ、つか俺はキングだよ?」

「許さない、お前ら二人とも…っ!」

随分恨まれてんな、とキングは言った。

「クラウン、頼むぜ。」

「…うん。」

クラウンは頷いて、左手を掲げた。


「最終世界。」

瞳の奥に輝くクリスタルが、激しく回り出す…