ガン、と激しく頭を打ちのめされたような気がした。
グワングワンと視界が揺れた。
「っなんて…!」
「あの金髪二人組だよ。いなくなったの。」
その事実を告げられたのは、今から数分遡った時だ。
「ホセ〜もうすぐ朝だぞー!」
「ん…むぐう…」
「おっはよー。つかアクア寝てる間に話したいことあるんだ。」
「…ん…ちょっと待ってあと10時間。」
「起きろー。」
揺さぶられて起こされてしまったので、ホセは欠伸を噛み殺し起き上がる。
「何?」
「アクアは言うなっていうけど、俺は有耶無耶にしたくねーからさ。」
「?」
ホセは首を傾げた。
アクアは平和にスヤスヤ眠っている。
「金髪二人組のことなんだけどさ。」
「金髪…ああ、船長と副船長か?」
「その二人がさ。」
いなくなったんだ。
「っなんて…!」
「あの金髪二人組だよ。いなくなったの。」
「まさか捕まったんじゃ!」
「そうだよ、捕まってた。」
「ド派手な男装女とかいたか!?」
「いたけど。」
「逃げたのか!?」
「じゃあなんでここに居ると思ってんの。」
なぜか興奮している。
「ああ…頭痛い…」
「大丈夫か?」
「クッソ、大丈夫じゃねーよ。明後日9:00に起きるからほっといてくれるか。」
「え、朝に起きんの珍しい…つかどっちにしろ寝すぎだよ。ボケ。」
「いいんだ!!もういいから!いいから起こせよ分かったな!」
「ああ!?」
ウィングは不満げに言ったが問題ない。
結果的に、彼と黒髪ホセの会話はこれが最後なのだから。


