☆Friend&ship☆-償いの吸血鬼と罪深き種族の運命-



一言で言って、戦場は惨状だった。

血飛沫と死体が溢れ、今にも壊れそうな命が激しくぶつかり合う。

死は全員の側で死を囁き、それに耳を傾けたものから倒れた。

「さて、仕事だな子猫ちゃん。」

「子猫ちゃん?」

「お前のことだよ。」

ホセは悪戯に微笑んで、アクアの頭を撫でた。

「頼りにしてるぜっ!!」

『主様!!』

『主様だ!』

『やった主様!』

手前の軍勢は歓声を上げてホセを迎えいれる。

相手は驚いたように、一瞬退く。

その隙を逃さず、ホセは瞬時に最前線一列の傭兵を全員惨殺。

「クク…楽に死にたきゃじっとしてろよ…」

「っ!」

『全員引け!邪魔だ!』

単身敵地に飛び込んだホセはそう言って、身を躍らせた。


飛び交う銃弾を避けつつ。

不敵に笑って宙を舞う。

控えていた鬼族は既に退避の構えを見せて、その指示を飛ばす間もなく傭兵と奴隷は死んでいく。


先ずは頭潰すか。


鬼族を狙い、ホセはちろりと唇を舐めた。

道具などはいらない、銃も剣も盾も。

この身1つのスリル。

たった1つの心臓を撃ち抜かれたら、問答無用のゲームオーバー。

ゲージなんかじゃ表せない負傷。

瞬時にそれらは癒えるけど、痛みは興奮材料として血を沸騰させる。

ゾクゾクする。

ハイリスクというスリルが堪らない。

命を賭けたチェスゲーム。

「ああ…」

戦闘中毒だ、ホセは自分のことながらそう思った。

心の底から好きなのだ、命を削る争いごとが。

命で命を刈り取る感覚。

空を飛んだようなそんな感覚と共に、やがてホセは地上に降り立った。


「…」


そこは見たわす限りの、血の海だった。