「!!!!!」
ウィングが起きると、何故かホセはソファに丸まっていた。
ウィングとアクアもソファを倒してベッドにして寝ていたが、ホセは完全に丸まっている。
肘掛と肘掛の間に器用に体を丸めている。
「くー。」
こいつの寝息はくーで統一なのだろうか?
「ホセ、おいホセ?」
「う…んん〜うう…」
ヨタヨタ目を覚まし、どういう訳かネコのように伸びをする。
「…おいおい。」
「なんだ?用か?」
「お前の寝相が衝撃だった。」
「そうか?」
再び丸まったホセは面倒くさそうに答えた。
「お前…それ仲間に見せるのかよ?」
「んーまあいいだろ…ほっといてくれ眠いんだ…」
「もう明るいぜ。」
「まだ明るい…くあー。」
「…」
もう一度眠りに入ったホセはあの凶暴な金の瞳が隠れたせいか姿勢のせいか、やけにあどけない。
「…くー。」
「…んだよもう。」
殺す気すら起きない。
ウィングは立ち上がって、部屋にある窓辺から外を覗いた。
「…」
憎い、憎い。
でもどうして?
今なら簡単に殺れるのに。
どうしても君の寝顔に頬が緩む。
殺気を削がれ、刃が鈍る。
憎いのに、憎くてたまらないのに。
何故、復讐できないんだろう?
「キースがそんなこと望んでないなんて綺麗事。」
それでも、何故か力が入らなかった。


