「お兄ちゃん…?」
「アクアだったか?どうした?…ああ、腹でも減ったか?…いや眠いのか?」
「両方です。」
あはは、言いながら悪かったと謝ってホセはアクアとウィングを誘った。
部屋の扉を開けて広がったのは廃墟のような、それでいて清潔そうな廊下。
「此処は使われなくなった病院なんだ。」
ホセはそう言った。
「俺の部屋は院長室。怪我人の治療も入院も宿泊もできるから重宝してる。」
「怪我って…回復力凄いんだろ?」
「常人よりは。俺は特別なんだ、普通は骨折で全治2ヶ月が2、3日かな。」
「おばけは出でこないんですか?」
「でねーな。」
至って面白そうにホセは言った。
「あ…いや手術室とかに出るらしいぜ。男の子の霊…助けて、助けてって徘徊してるんだって…ククク…」
面白そうにホセは言って、アクアを覗き込んだ。
「怖いか?」
「一緒に寝て下さい。」
「あははは。」
ホセはクツクツ笑って、そっとアクアの頭に手を置いた。
「お前に手を出したら赤髪が煩いだろ?」
グシャっと頭を撫でられて、アクアはポッと赤くなった。


