☆Friend&ship☆-償いの吸血鬼と罪深き種族の運命-



「…うっ…?」

ウィングは、アクアとほぼ同時に目を覚ます。

部屋の中心にあるソファに座らされているらしい、目の前にテーブルを挟んで誰か座っている。


「やあ」

と黒髪の少年は朗らかに言った。

ついこの間の殺戮を、殺人を忘れたかのようににっこり微笑んで。

「久しぶりだな。」

「お兄ちゃん…?」

「そうだよ。アクアちゃんだろ?知ってるよ…俺の義理の妹だ。あいつが大事にしてたかな。」

「まるで他人事だな。」

「殆どな。」

黒髪のホセはそう言った。

「あいつと区別をつけたいなら黒髪とでも呼んでくれ。」


「あそこにいるんじゃないのかよ?」

知ってはいたが、ウィングは聞いた。

「気に入らないんだ。俺を操作しようとするから。」

危険な金の瞳、闇に蕩ける漆黒の髪。

「みんな殺してきた。不味かったけど。」

赤髪の方なら罪悪感で死にそうだが、こちらは気にもかけないらしい。

「当たり前だろう?俺にとって人は人にとっての家畜同然だ。」

「…キースのこともかよ?」

「キース?」

ホセはにっこりしながら聞き返す。

「俺が殺した奴か?銀髪?」

「…覚えてないのかよ…っ…お前が殺したお前の仲間だった奴だよ!」

「ふぅん。ということはあいつの仲間か?」

「あいつの?」

「赤髪だよ。俺だ。」

興味なさげにそう言って、ホセは紅いワインを傾ける。

「どうだ?」

反応が無いのを見てとって、残念そうに微笑む。

「コミュニケーションを取らないか?せっかく来てくれたんだからなんでも答えるぜ。」

尖った歯を惜しげも無く晒しつつ、ホセは言った。