「やあ。ケイ久しぶり。」
「ああ。」
黒装束に細身の黒ベルト、そこに手錠と鎖と剣と銃二丁。
右目の潰れた赤褐色の瞳だけが覗いている。
入り口に立っていた男は、ぶっきらぼうにこちらを見た。
「友達?」
「ロスのな。」
「吸血鬼?」
ケイは溜息と一緒にミューズに言った。
「いいや、違う。」
「じゃあなんの用だよ。」
「ロスに会いたい。」
「自殺?」
ケイは面倒そうに言った。
「やめてよマジで。ビルだの何だのあるだろ?」
「自殺じゃねーよ。」
ミューズは呆れたように言った。
「はいはい。」
「…つか、あれ?ビスは?」
「徴兵。」
「ああ…」
ケイは無表情にそう言った。
「行けば?死ぬけど。」
背後の大きな門を指差して、ケイは言った。
「…」
無表情に。


