☆Friend&ship☆-償いの吸血鬼と罪深き種族の運命-


「ヴィスさん、ヴィスさん!!」

「えっ、アクアちゃん!?」

この二人は殆ど話したりはしてないはずだが、アクアは驚異の記憶力でヴィセーブの家に走った。

ウィングはそれについていった。


「そうだ、先輩は!?」

アクアの頭を乗り越えて玄関から顔を突き出したヴィスは、激しく左右に頭を振った。

「いねーよ。」

そこにウィングが肩をすくめてそう言った。

「その先輩を探してん。」

「え…」

なぜかヴィセーブは微妙な顔をして、二人を家に招き入れた。

「ミューズ!!」

「んん?お、ウィグとアクアちゃん。」

なぜアクアだけちゃん付けなのかチラッと気になったが、そんなこと言っている場合ではない。

「ミューズさんは知ってるんです?ホセの居場所。」

「噂だけどね〜。最近吸血鬼が団結し始めたって魔界は大騒ぎ。貴重種が現れて統率してるんだってよ。おかげで魔界軍もてんやわんや。」

ミューズは微笑んでそう言った。

「その貴重種ってのがロスらしいんだよね、でもヴィスはそれを信じたくないってわけ。」

ところで、ヴィセーブはミューズを遮ってウィングにいった。

「あの金髪二人は?先輩と一緒だったのに。…もしかして成功しちゃったの?」

「成功?」

「え…と…何でもない。それより行くの、魔界。」

「行くつもりだけど。」

「…うん、気をつけてね。」

ヴィセーブは俯いてそう言って、うな垂れた。

「本当だったんだ…先輩が殺戮の手引きをしてたなんて…」

ぽろ、とヴィセーブの瞳から涙が溢れた。