「クゥーン…」
「…」
セレンはヴィセーブの頭をワサワサと撫でている。
耳の後ろをポリポリとかいてやるとヴィセーブは気持ちよさそうにウットリした。
「ヴィス、俺はシャワーを浴びたい。少し退いてくれ」
「僕も!だいちゅきせんぱいっ!」
「あいつキャラ変わってやがる。」
フェニックスは冷静に憎々しく言った。
「俺のセレンをよくも…」
「違うだろ。」
キングに殴られつつフェニックスはヴィセーブを睨んだ。
「じゃあ一緒に入るか。久しぶりだな。」
「止めろ!!」
「私も入りたいです!」
「駄目だよアクア!」
仲間の暴走を止めにかかってキースは乱闘に突っ込んだ。
「元気だな、ロスの友達は。」
ミューズは、いつもの絡みの数倍の騒がしさに苦笑いを零した。
「耳に水が入るぞ。人間態に戻れ。」
「ヤダっ!」
「全く…変わらないな。甘えん坊。」
シャワー室の扉をガンガン蹴りながらフェニックスは呻いた。
「あいつ…!!」
「いつものことだぞ、フェス。ロスは世話好きだからヴィスもあんなになるし。」
「違うと思うぞお兄さん。」
「…?」
くそこいつ天然だ。
首を傾げたミューズにキングは下打った。


