☆Friend&ship☆-償いの吸血鬼と罪深き種族の運命-


「…」

全身からひしひしと伝わってくる怒りに、ベッドの上でホセは後ずさった。


既に手当は終わり、身体中がまた包帯だらけだ。

診断結果によれば肋骨5本が逝っていて、さらに二本がヒビ入りだ。

内臓も結構傷ついていて、見るに堪えない。

両手両足は複雑骨折。

「…あーあ。」


「どうしたの。」

怖いくらいに笑ったフェニックスは明らかに怒っている。

泣きそうになりながらホセはどもって答えた。

「こ、ここ、転んだんだ!!」

「へぇ!何処で?」

「う、うっヒック…」

泣き虫嘘下手。

なんなんだ、キングは腹が立った。

「か、階段…」

泣いてしまった。


「泣かせんなよな、すっげーないてるじゃん。」

「記憶失ってる奴に?」

フェニックスは気がついている、もうホセが記憶を、あまりのショックに自己防衛によって失われた記憶を。

取り戻してしまったことに。

「…うう…」

ボタボタ流れる涙に、僅かに血が混じる。


「俺は、誰に殺されるの?」

「…ん?」

「俺は、誰に殺されるの?」

「死にたい?」

「別に。」

ボタボタ、壊れたように涙を流してそういうホセの瞳は、まるで湖に沈んだ宝石のようだった。

「別に!」

「じゃあ誰がいいの、お前は。」

「…キングとお前以外。」

「苦しみたくないって?」

少し、安心したような声。

でも、ホセは首を振った。

「苦しみたいから。」

と。