君と恋の歌


え、俺?


ハルさんの指先を視線で追って、俺を見る女性。


うわ…


振り向いて初めて見た顔は、イメージとは全然ちがって童顔だった。


いかにもモテそうな顔立ちで、その大きな目が俺を黙って見つめた。



「ハルさんの知り合い?なんか見たことあるかも」


そう尋ねる女性に、ハルさんが目をまん丸にする。



「えー、知らないの?」


「あ…会ったことがあったらごめんなさい。覚えていなくて…」