───────── カランカラン 「いらっしゃいませ」 新しい年も3日休んだら、また忙しい仕事の毎日が始まった。 「おつかれさま、空太さん」 仕事が終わってバーに行くと、いつもの席に空が座っていた。 「今日は、いる気がした」 「ふふっ、正解」 空の誕生日の日から、もうすぐ2週間が経とうとしている。 あの日わかったことだけれど、空は専門学校の学生だった。