「…空太さん、くすぐったい」

「…うん」


俺の髪の毛が横顔に当たるのだろう。

空が俺の髪をさわる。


それが心地よくて、俺はそのままもう一度眠りについた。


「もう…」


という空の優しい声が遠くに聞こえた気がした。


俺が目を覚ましたのは、それから1時間後のことだった。