上を向いたハルさんが口から白い息を吐き、ポケットに手を入れた。 「空太、俺の嫁はな、素直なんだ」 「…はあ」 突然なにを言い出すんだと思いながらも、俺は黙って聞いた。 「素直な女ってな、いつまでも待ってるんだよ」 何が言いたいんだろう。 酔っているのか、とも思ったけれどハルさんは一杯くらいしか飲んでないはずだ。 「だからさ、空太も素直な方がまだかわいいぞ?」