「空太…!」 バーに戻った俺を見て、アキが慌ててタオルを持ってきた。 「空太…、会えたか?」 「…いや」 ハルさんが俺を見て、静かに訊く。 ハルさんは、空の何を知っているのだろう。 結婚することも、空が和食屋の娘だということも、全部知っていたのだろうか。 「俺、時間が過ぎるほど、空のことを忘れて行った気がしたんです」