「…なに、空太」 まだ眠そうな声がスピーカーから聞こえる。 「おはよう、准くん。朝だよ」 「俺、今日休みなんですけど…」 不機嫌そうにそう言う准くんに、わざと明るく話をする。 でも、長年の付き合いって、こういうときに誤魔化しがきかないんだ。 「なんかあったんだ?」 准くんのはっきりした声に、思わず黙り混んでしまう。