─────────── ピンポーン 京都から帰り、そのまま空の家に向かった。 撮影前、なにか良いことがあったかと何人にも聞かれるくらい、俺は楽しみにしていた。 二人でする、初めてに近い祝い事。 トタトタと軽い足音が聞こえてドアが開く。 「おまたせしました」 空は恥ずかしそうに前髪に手をやり、顔を隠すように微笑んだ。