君と恋の歌


「すいません、止まったんですけれど…」


非常ボタンを押すと係員が応えてくれて、少しお待ちくださいと言われた。


「大丈夫?」


「…うん、平気」


言葉とは裏腹に、空は落ち着かない様子で立ったりしゃがんだりしていた。


明らかに平気ではないだろうと思っていたら、空がドアに向かって歩いた。


「がんばったら開かないかな…」


最初は冗談を言っているのかと思った。