君と恋の歌

「あっ、ううん。なんでもない」


明らかになんでもなくはないけど、気にしないことにした。


淡いピンクのワンピースにコートを羽織った空がいつもより大人に見える。
「まだお腹すかない?」

「うん」

「じゃあDVDでもみようか」


たくさんのDVDの中から何がいいか考えながら、空に何がいいか聞いた。


「じゃあ、その……

やっぱり、空太さんのおすすめ」


空は指を指して何かを言いかけてから、そう言った。


しつこく聞くのは、さすがにめんどくさがれると思ったので、俺はお笑いのDVDを入れた。


コーヒーを飲みながら、ゆっくりとした時間が流れ、どきどき隣で空が笑った。