七色の空

チャプター9
「3P」

「やるべき事をするだけさ、だから上手くいくんだよ」ボブ・ディランの言葉である。
「本当はみんなやりたいことは分かってる、だけどそれをやらないだけさ」福生の言葉である。
「たまにやりたくなるだけさ、だからマ○コがあるんだよ」林檎の言葉である。
林檎は自分のあそこにバイブを入れてビン×2の男のアレをほうばるのが好きである。気持ちは痛い程分かる。上と下の口でほうばるなんて男にはやりたくてもやれない女の特権だものね(共感)!バイブは生物ではない、したがって、林檎は既にプライベートで何度も経験済みであるが、上も下も生物な3Pはもっと好き、というわけではないようである。
 何故か二人は歩きながら、いつのまにか3Pについて熱く語りあっていた。福生は溢れださんばかりの想像力をもとに、林檎は生々しい実体験をもとに。気付けば二人は何となく福生の要塞に到着していた。どちらが誘ったというわけでもない。それがただ一番自然なことだったのだ。
 いまここで大事な事はさっきまでの事がもぉどでも良くなっていたということである。人間は都合の良い動物だ。だから、みすぼらしくもそれなりに生き、死ぬ時になれば黙ってても死ぬのである。
世の中ではエコだの、地球の為に環境保護だの言ってはいるが、人間にとって都合が悪いだけ。地球からしてみれば知ったこっちゃないのである。オレ、太陽が膨らんだらなくなっちゃうしぃ陸地なくなっても関係ないしと、もし地球が今の若者風の喋り方をするのなら、こんなふうに言っているのである。
二人は福生の部屋でこの後、昼過ぎまで寝ないで時間を過ごす。何をするわけでもなく、深夜のコンビニでダベッている若者のように…
福生は昼から出掛ける用事があったので、部屋で一眠りしたいと言う林檎をおいて部屋を出る。
夜、福生が部屋に戻った時には、もぉそこに林檎の姿はない。テーブルの上に林檎の携帯アドレスの書かれたメモが残されていた。福生「てか、携帯きのぉ放り投げてましたよね…?(独り言)」