カーテンから 差し込んだ光が 私の目をくらませた。

あぁ、もう朝か。

今日も学校だ。


私は 相原 莉愛。中学三年 15歳。
まわりからはよく おちついてるねって言われる。
まあ そんなつもりは ないけど、自分でも暗い性格ってわかってる。
いわゆる「何の取り柄もない女の子」ってやつ。
知ってる。
知ってるんだけども。

こんな私でも、恋をしている。


朝食をとり、いつもどおり学校へ行く。
かたくるしい制服のネクタイを 少しだけゆるめながら 通学路を歩く。
学校は めんどくさい。
勉強も、だけど 人付き合いとか そういうの。
ひとの顔色をうかがって、笑いたくないのに笑って うなずいて。
なんてくだらないんだろう。