「すっげー脚力~♪」



と、口から棒のついたアメを出したゆるふわ王子は、ひゅ~♪ とキレイな口笛を吹いた。



それは……。



張り詰めていた心の緊張が、一瞬でほぐれるようなゆるーっとした声。



「…………」



やばい。



気が抜けた……。



あたしは、思わずハーッと息をはきだした。