急にふらついたあたしに、友達はびっくりして、腕を掴んでくれた。



「心愛?
どうしたの?」



「…………」



でも、答えられない。



琉玖が、ね。



女の子と一緒に歩いてたの。



なんて……。



悲しくて、口にできない。



幸い、琉玖と女の子は、すぐに雑貨屋さんっぽいところに入っていったから、友達に見つかることはなかった。