いいじゃん、俺の彼女になれば。

「あんま気にいってないけど、“りっくん”って呼ぶ?」



「……え?
り……っくん?」



――別れ話じゃなくて?



「そう。
親戚のおばさんたちは、そう呼ぶの。
ほんとは、気にいってないんだけど」



「……………」



「心愛ちゃんが、琉玖って呼ぶのがイヤなら、我慢するよ~」



見ると、ゆるふわ王子は、口をへの字に曲げて……。



うへーって顔をしている。