太陽を追いかけて



教室の窓から覗く青空が完全に茜色に染まった頃。


「ふう~やっと終わった!」

「結構大変だったな……」


私の机の上にあるのは、全てきれいに分けられたプリントたち。


そのプリントを見て、私は小さく息を吐いた。


「……宮間くん、ありがとう。ひとりでやるより、すごく早く片付いたよ」


そう言って宮間くんに笑いかける。


宮間くんはそんな私を見て、口元を少しだけ緩めた。


「……別に」


どことなく恥ずかしそうにそっぽを向く宮間くんを見て、きっと今照れてるんだろうなって思う。


「……じゃあ、これ、先生のところに持っていくね」

「俺も一緒に持っていく。ってか、送っていくよ」

「え?」

「……女の子、ひとりで帰らせるわけには行かないから」


……なに、この急な展開。


頬がちょっとずつ、ううん、一気に。


赤みを帯びていくのが分かった。