太陽を追いかけて



なんて思っていると、宮間くんが視線を私から私の背後に動かした。


そして、指差す。


「……それ、なに?」


私は首を傾げながら、視線を後ろに向けた。


「……あ」


そこにあったのは、残りあと少しの先生から頼まれた体育委員の仕事。


……というかあと少し、なのかな?


まあ半分以上は終わってるし、あと少しになるよね。


「これ、委員会の仕事なんだ。私、体育委員でしょ?先生にこの紙の整理、頼まれちゃって。男子の体育委員は休みだから、頑張ってた」


苦笑いで答えると、宮間くんは目を丸くして言う。


「……ひとりでやったのか?それ全部」

「え?うん、もちろんひとりだけど」

「……宮原さん、すごいな」


なんだか分からないけど宮間くんはそう言って、感心したような顔をした。


私が首を傾げると、宮間くんは、


「あとその仕事、どのくらい残ってんの?」


って、机から引き抜いて手にもっていた英語のワークブックをスクールバックの中にしまいながら私を見る。