もちろん、それに対する返事は返ってこない。
……って、当たり前か。
さっきも言ったけど、私、今、教室にひとりぼっちなんだもん。
返事が返ってきたら、逆にびっくりだよ。
……って、思ってたのに。
「……本当に、きれいだな」
思わず、腰を抜かしそうになった。
だって、絶対ありえないはずの返事が、聞こえるはずのない返事が、返ってきたから。
ハッとして視線を青空から教室のドアに移すと、そこには口角をちょっとだけあげて微かに笑っている宮間くんがいた。
「み、宮間くん……」
びっくりしたのと、ひとりごとを聞かれた恥ずかしさと。
そのどちらもが合わさって、声が上擦ってしまった。
「宮原さん、声、すごかったよ」
「……っ」
「上擦ってた」
おかげで、宮間くんにまでからかわれる有り様だ。



