太陽を追いかけて



それを見て、大声を上げて笑いだすふたり。


でもおばあちゃんがふと真剣な顔をして、私の瞳を真っ正直からとらえた。


だから、私はおばあちゃんからなぜか目をそらせない。


『……愛莉』

『なに……?』

『愛莉もいつか、この人やって思う人を見つけんといかんよ。そしてその人に出会ったんやったら、絶対にその人の手を離したらいけん』


おばあちゃんがあまりにも真剣にそう言うから、私は戸惑いながらもこくんと頷いた。


それを見届けてから、おばあちゃんはにんまりと笑って話を続ける。


『ばあちゃんにとって、じいちゃんは“太陽”やった。ばあちゃんの心を照らしてくれたり、光のある方へ連れていってくれるような、太陽やったんよ……』

『太陽……?』

『そう。じいちゃんがそばにおるだけで、ばあちゃんは何でも頑張ることができたけん。……きっとじいちゃんにとっても、それは同じやったんやなって今になって思っとう』

『……?』

『きっと、じいちゃんにとっても、ばあちゃんが太陽やったって……』


おばあちゃんは優しく微笑みながら、おじいちゃんを思い出すように遠くを見つめた。