誰だろう?
不思議に思って体をくるっと後ろに向けると、私を覗き込むようにして立っているひとりの女の子がいた。
わ、可愛い……。
初めに思ったのは、それだった。
私より頭ひとつぶんくらい小さな彼女は、心配そうな瞳を私に向けながら
『あのね……。私と、友達になってほしいんだ……』
って、よく耳を澄まさないと聞こえないくらい小さな声で呟いた。
まさか、友達になってほしいとお願いされるとは思ってもいなかった私は、思わず、
『へ?』
とかいう気が抜けた、意味のわからない恥ずかしい返事をしてしまった。
彼女はそんな私を見てふふっと口を覆って微笑んだあと、すぐにまつげを伏せ、心配そうな顔をする。
『だめ、かな……』
そんな表情すらも健気で可愛く見えて、気付けば私はうんうんと首を縦にふっていた。



