中学の入学式から、約1週間。
私と翔平はあの日から毎朝一緒に登下校するようになった。
翔平いわく、“愛莉を変な男から守るため”らしい。
その理由は喜んでいいのか悲しんでいいのか分からないけど、とりあえずは翔平と毎日一緒に学校へ行ったり帰ったりできるからいいのかな……ってプラスに思うことにした。
お互い部活もしてないから、どちらかの負担になることもなさそうだしね。
『じゃあ、また帰りにね』
『おう。帰りになったら、愛莉の教室に迎えに行くから』
私と翔平は4クラスある中のA組とD組。
つまり、端と端のクラス。
翔平と一緒のクラスになれるかなって期待したけど、神様はそこまで優しくなかったみたい。
私がA組で翔平がD組だから、翔平とはA組の前でお別れ。



