包みをそっと開くと、やっぱりその中に入っていたのは私が欲しがっていたピンクのイルカのぬいぐるみだった。
蒼汰も同じように包みを開いて、青い方のイルカのぬいぐるみを取り出す。
「そんなに落ち込んだ顔するなよ。……俺だって、愛莉と一緒のこと思ってたから」
チラッと視線をこっちに向ける蒼汰の顔には全く表情なんてなくて、怒っているのか、それとも恥ずかしがっているのか、気持ちが読み取れない。
「……蒼汰」
「なんだよ」
「それって、ね。どういう意味……?」
私が聞くと、蒼汰は持っていた青いイルカを私の顔の前でちらつかせる。
……やっぱり分からないよ。
首を傾げると、蒼汰はぼそりと口を開いた。
「……俺も愛莉とお揃いが欲しかったってことだよ」
「……え?」
蒼汰から放たれた言葉にびっくりした私は、しばらくそのままで固まってしまった。
「なに?そんなに見るんじゃねぇよ」
「あ、ごめん……。蒼汰がそんなこと思ってるとか思わなくてさ、ついつい……ね?」
「……だから嫌だったんだよ。こんなに恥ずかしいこと言わせんな、バカ」
相当恥ずかしいんだろう。
口調がいつもの蒼汰より乱暴で、照れを隠しているように感じるもん。
でも蒼汰の本当の気持ちを知れた私は、蒼汰とは反対にすごく嬉しくて。



