亜依里は、早寝だ

母さんと2人で、あの子が誰なのかという
疑問を話し合う

金髪…

移植…


花菜ちゃん、じゃないよな?



明日は、休み
夜、4人で夕食をする
そのための服を明日買いに行く



翌日


「お兄ちゃん!手つなご!!」

「なんか…デートみたいだな……」

「本当だね!!私、金髪だし美人になっちゃって、お兄ちゃんとお似合いだね!!」

昨夜、風呂に入った後

鏡を見てないのか

今朝、自分の容姿が違うことに
なんで?と質問してきた

隠すこともないから、亜依里が亡くなったことを仏壇の前で、自覚させようとした

「そうなんだ?お線香あげなくちゃ!」

自分で自分に線香あげるかよ?

つーか、おどろかねぇのな?



「お兄ちゃん!!これどう?」

「あのなぁ… 俺のじゃなくて、お前のを選びに来たの!」

「え?」

「亜依里の服着れねぇだろ?」

「そうだね…すっごくスタイル良いもんね」

ちんちくりんの亜依里と違い

モデルみたいに足が長い

亜依里のワンピースが、ミニになってる

これじゃダメ! で、買い物に来たのに

本来の目的を忘れている

やっぱり、亜依里だ…


無事に買い物が終わり、2人でランチへ

デザートまで食べてから

外に出ると

朔哉にばったり会う

「花菜!!伊緒里!!…なんで?
お前ら、付き合ってたのか!?」

がっつり腕組みして歩いている

この状況は、そういう誤解を招くわな


「ん?花菜って…朔哉の妹!?」


まさかとは、思ったが花菜ちゃんらしい

「お兄ちゃんの大学の人だ!!」

「何言ってんだ花菜!!」

「朔哉!!…亜依里なんだ!」

「何言って……マジか!?」

なんとなく、亜依里とわかってくれた

「花菜は、こんなふうに甘えん坊じゃねぇ
病院からいなくなって、探してたんだ
よかった……無事で」

意識が戻ってから、誰とも話をしないって

様子が変だって、心配してたな


「花菜…亜依里ちゃんの心臓を貰ったのか」

「それがさ、記憶とか全部、亜依里なんだ
どうする?」

「両親に、話してみる」

「今日は、悪いけど、うちに預からせてほしい」

「いや、うちの両親、応用利かないから
先に話しとかないとな
こちらこそ、よろしく頼むわ!!」




帰ってきた亜依里は、花菜ちゃんだった