食事を済ませて、ケーキを食べ

「花菜 ちょっと目 瞑って」

「…?はい」

「この先もずっと、こうして皆でデートしよう
それから、俺が大学卒業して就職したら
結婚しよう」

「え!?」

「目を閉じとけ」

真っ赤になってる花菜

俺だって、緊張してんだからな!!

「花菜……俺、花菜が好き
よそ見したり、泣かしたこと
ちゃんと謝りたいから
起きてくれ!!」


花菜の両親に許可をとったとはいえ

人前で、花菜にキスするなんて

恥ずかしい/////



唇を離すとまんまるに目を見開く花菜



一瞬ギロッと睨まれた気がして言い訳する

「さっ 朔哉が…寝てる奴を起こすのは
キスしたらいいんだって……」



「……タコ」





「え?」






「伊緒里のバカタコ!!!!!」






パシ-ーーーーーーン







いってぇ……けど、花菜!!

本物の花菜だ!!!




花菜を抱きしめた

「こら!!離れろ!!」

って…暴れていたけど



俺が嬉し泣きしてるから



そっと、背中に手を回してなでてくれた


まわりで皆も泣いてるのがわかる


「伊緒里……ごめんね」

「何で花菜が謝るんだよ!花菜!
ごめんな
俺と結婚しよう」

指輪を出した


ヘラッと笑ってから


「……ごめんね」



そう言ってから、俺にもたれてきた



「わっ 伊緒里君!!
わわわ私、あれ? 寝てた?」

花菜のおでこに自分のおでこをくっつけた

真っ赤になってる花菜…

指輪を貰ってくれなかった花菜…

「伊緒里君?何で、泣いてるの?」

「花菜…俺のこと嫌い?」

「へ?嫌いじゃない!!えと…」

「だったら、何で…また、いなくなるんだよ
ずっと起きてろよ!!」

「起きてる!!ごめん!!寝ちゃって!!
怖がらせちゃったのかな?ごめんね?」







都合のいい記憶喪失だ





花菜は、俺のプロポーズを忘れていた