空気の読めない奴 もう1人



「私、伊緒里君の彼女だったの? /////」


俺は、笑って


「そうだよ? がっかりした?」


試しに、聞いたら

ぶんぶん首を横に振り


「自慢したいくらい嬉しい!!!」


そう言った



初デートで堅実の墓に自慢しにいった事を
思い出した


楽しく食事会が終わり


途中、何度か席を離れたけど

記憶がなくならなかった


花菜の父親が、頭を下げた

「もっと早くに、子供達の意見を、聞いていたら… 再発もしなかったかもしれません
亜依里さんの心臓を病にしてしまい
申し訳ない……」

「やだ!頭を上げて下さい!!
亜依里を生かして貰えているだけで
それだけでいいんですよ」


両家の親同士が、わかり合えた




「もともと、タイムリミットがあったの
止めていた時間より、少し時間が早く進んだけど
まだ、時間はある
この体は、花菜ちゃんの…
お兄ちゃん…
花菜ちゃんを起こしてあげて…
もしも…
花菜ちゃんが目覚めなければ
体が死んじゃうの…」


ボーーーーーっと、視点の合わない目で

亜依里の口調で言った言葉が

俺にもう一度チャンスをやる

そう言っているようだった



そして、クタリと花菜が意識を失う



特に発作とか、そんな感じではなく

疲れて眠ったようだった



亜依里……

表に出ると疲れるって、言ってたな