「井原さん こんにちは
佐久間さんの息子さんですよね
僕 パーティーのプランナーと、司会をさせて頂きます
藤本と申します」

「はぁ…ども」

「誠実と志緒里の結婚式をしようと思って」

「はぁーー?????マジ?????
母さん、ドレスとかいう歳じゃねぇぞ!!」

「なんでよ!?志緒里なら全然いける!!
誠実もこの計画知ってるの
今日、プロポーズするから」

「マジか……」

「亜依里が言い出しっぺなんだよ」

「へ?」

「喧嘩して、勢いで家を出てから
亜依里、ずっと後悔してて
お母さんの結婚式したいってさ
さすがに、あたしひとりで進められないから、一緒にしよ!?ね?」


初デートは、1日パーティーの打ち合わせで
終わった


母さんの職場の人にも招待状を配っていた

ドレスも予約した

食事の内容も決めた

招待状の返事を見ながら

席をきめて

1日で、これだけ進むのは凄いと

藤本さんに褒められた

「お2人が、ご結婚するときも、ぜひご一緒したいですね!」


なんて、言われ

花菜は、真っ赤になるし

俺は、ジュースでむせた


「あははっ 初々しいですねぇ」


最後まで、からかわれながら

また明日来る約束をして、店を出た



「お腹すいたね」

「あ 昼、喰いそびれたな」



夢中でやってたから、忘れてた



家に帰るとまだ2人は帰ってなくて

ここぞとばかりに


花菜にキスをした


いつもの触れるだけのキスではなく

初めてのディープキス


当然、花菜は初めてなので

苦しそう

トントン胸を叩いてくる


「//////も…ムリ…」

「…はい」  


頑張れ!俺!!

母さん達も帰ってくるし

仕方ない…


けど、花菜が珍しく抱きついたまま

離れない


嬉しいけど

「花菜…俺、襲いそうだから
はなれようか」

バッと凄い勢いで、キッチンに逃げて行った…

花菜とひとつになるのは

まだまだ、先のことだな…









その夜


花菜 母さん 誠実さん 俺


の並びで寝る


遠い……


せめて、手を繋いで寝たりしたい

誠実さんと母さんは、すぐに寝た

花菜は、遠すぎてわかんねぇ


もんもんしながら眠る