「はよっ」

「はよっ 花菜どうしてる?」

「馴染んでる」

「……そっか」

「ごめんな…朔哉」

「何で伊緒里が謝るんだよ!!
俺んちの親が、あんなだから……
伊緒里のとこに、お世話になって…」

「それは、全然!花菜いると、家が明るい
料理うめぇし、感謝してる!」

「じゃあなに?」

「昨日、風呂覗いた」

「は?伊緒里ぃー!!」

「長風呂で、心配になって…」

「あー 1時間は、いつも浸かってるな
たまに寝て、風邪ひくんだ」

「それと……  一緒に寝た」

「んあ?」

「何もしてないぞ!!なんか…さみしそうで
気のせいじゃないと思うけど
泣いてたような……」

「あー 花菜……
慣れないとこ行くとそうなる
花菜から頼まれたんだろ?
小学校の修学旅行とか、泣いてたもんな」

「朔哉 うちに遊びに来いよ!!
週末は、泊まればいい!!」

朔哉は、ものすごくさみしそうに言った

「花菜に嫌われてるから……」

「それでも、来いよ!」

「うん…ありがとう……落ち着いてからな」












「おかえり」

「ただいま」

「志緒里って、いつも何時くらいに帰るの?
それに合わせて、夕食作る」

「7時頃かな」

「わかった」

「今度さ、朔哉連れて来るから」

「あっそ…あたしには関係ないことだから
ご勝手に!!」

「心配してたぞ?」

「伊緒里… うるさい」

「すみません」

美人が睨むと迫力満点だ








その夜も花菜は、ソファにいた

「風邪ひくって」

「伊緒里… 一緒に寝てよ」

「はいはい ヨイショ」

花菜を抱えて昨日と同じように布団へ

すでに俺の腕の中で眠っている

やっぱり泣いてんじゃねえか

手で涙を拭うと


「朔ちゃん……」


花菜は、朔哉のこと嫌ってなんかない


花菜の寝顔を見ながら


なんとかしてやりたいって思ったんだ



翌日


「よっ!朔ちゃん!」

「なんだよ?キモイ!!」

「花菜が泣きながら寝言で言ってた
『朔ちゃん…』ってさ!」

「お前…また、一緒に寝たのかよ!?」

「何もしてないからな!!
花菜ってさ……本当は泣き虫だろ?」

「小学校のときはな……
朔ちゃんって……いつから呼ばなくなったかなぁ
花菜の病気が見つかってから、家は荒れてさ…
なんか…記憶がないんだ…
今もだけど… ギスギスしててさ…」


「とりあえず、拒否されてもいいから
今日は、うちに遊びこいよ!」