また彼女は歩き出す。



「え、ちょっと待って」



慌てて彼女の横に並んだ。
そのまま手を繋ごうとしたら、



「触らないで」



ふんっ、と突っぱねられた。



なんだよー。
寂しいじゃんかよー。



突っぱねられた手を、グーパーして
虚しい心を温める。



彼女はいつもこんな感じ。
自由。
フリーダム。
「わたしについてこい!」って感じ。
ワガママ、なんて思ってないよ?



まぁ、そんな彼女に
ゾッコンな自分も自分ですけど。



僕は彼女を
「猫」みたいだと思う。



誰にもとらわれない。
冷たくてそっけない。




だけどね?