(あの大杉が水橋さんに告白した?!)

(水橋さんは大杉に返事を返したのか!?)

(俺は水橋さんに告白したことになっているのか!?)

俺の頭の中は混乱していた…

一瞬のうちに色んな考えが頭をよぎる…

そして俺は水橋さんに聞いた…

耳障りな頭の中のオーケストラを止めて

「水橋さんは…大杉に告白されて…返事を返したの?」

昨日のことを鮮明に思い出しているのだろうか…水橋さんは虚ろな目のまま語り出した。

「…大杉とは幼馴染みで小さい頃から一緒だった…」

「それでもアイツのあんな真剣な顔、今まで見たことなかったの…」

「いつも笑ってばっかだったし…。告白されて…答えはすぐに出なかった…」

「…相手が本気だったから…私も本気で考えて…だから何も言えなかった…」

「…時間が経っても私は何も言えなくて…ずっと黙ってた…」

「…そんな黙っている私をみて…大杉は笑顔でこう言ったの…」

「『返事は夏休みが終わるまでにくれればいいから(笑)』って」

(夏休みが終わるまで!?まだ夏休みにすら入ってないのに…)