下ネタ地獄


体育の授業が終わり、青春の汗をかいた男子たちは教室に戻る。

教室内は、ただでさえむせ返るような暑さなのに、それを体育を終えたばかりの熱の塊たちが、さらに室内温度を上昇させた

教室内の臭いは確かに臭い。しかし汗臭いとは違った臭いがする。

最近では男子も汗の臭いを気にしているのか制汗スプレーを脇に振り掛ける。

俺はその制汗スプレーと汗の臭いが混じったものに少し吐き気を覚えた

女子がプールの授業を終えて教室に戻ってくると、案の定、第一声は『クサッ!!』だった。

2時間目は国語、3時間目は世界史、4時間目は英語…俺は暑さと睡魔に耐えながら、その3時間を眠らずに乗り超えた。

そして昼休み…

クラスの女子四人組が俺の机に自分の机をくっつけてきた。

小学生の給食の時間みたいに。

まるで小学生の班わけで、男子が一人で、残りは女子みたいな感じに。

『月見くん、お弁当持ってきたの?』

俺は何も抵抗できないまま、その質問に答える。

「いや、俺いつも学食だからさ。パンか何か買ってきていいかな?」

女の子たちは全員お弁当を持参のようだ。

「そうなんだぁ。じゃあ私たちのお弁当分けてあげるよ♪」

(マジかよ!?)

俺は心の中でガッツポーズをする。

しかし俺は気付いていなかった…

右斜め後ろで、水橋さんが焼きそばパンをかじりながら俺を見ていることに…