俺は微かに聞こえてくる足音に全神経を集中させた
(誰だ…?母さん?父さん?姉貴…?)
その足音は俺の部屋の前で止まる
足音は止まったまま、何も起きない…
「なんだよ…怖いって」
俺はベッドから起き上がり足音のほうへむかう
俺はドアを静かに開ける…心臓はバクバクだ
ドアを開けた…その先には…
「……!?」
…誰もいない…いや確かに誰かいたはずだ
そして俺は異変に気付く…
姉貴の部屋のドアが開いていたのだ
(さっきは閉まっていたのに…)
俺は姉貴の部屋に入ることにした…心臓は飛び出そうなほど高鳴っている
部屋は真っ暗でよくわからない…が…俺にはしっかり見えていた
姉貴が一人自分の部屋で座り込んでいるのが
「あ、姉貴…」
俺が呼び掛けると、姉貴は急に泣きだした
そして涙声で言う
「殺されちゃった…」
この事件の始まりは…俺なのかもしれない
