「ひなたちゃん。」 二人の会話を聞きながらいつの間にかウトウトしていたあたし。 自分がウトウトしているのに気付いたのは誰かに名前を呼ばれた気がしたから。 「ふぇ?」 頭がぼーっとしていて何も考えることが出来なかったあたしは王子のことなんかすっかり忘れて顔を思い切り上げた。 「眠いの(笑)?学校でもひなたちゃんは相変わらずなんだね。」 「ひなたちゃん?」 王子に名前を呼んでもらえるまであたしは呆然としていた。 目の前に好きな人がいる。 大好きな王子が、目の前にいるんだ…